iOS向けアプリの高速化(本当に全然速度が変わります)等のブラッシュアップが行われたAIR2.7と、AIR2.7に対応したコンテンツが書き出せるAIR2.7SDKが公開されました。
AIR2.7 SDKのダウンロードは、http://www.adobe.com/products/air/sdk/から。
このAIR2.7SDKをFlashCS5.5で利用する方法は、上条さんのblog、
http://cuaoar.jp/2011/06/flash-professional-cs55-air-27.html
に詳しい手順が記載されています。
1.SDK の上書き
2.airglobal.swc の上書き
3. 属性記述ファイルの上書き
の3つの手順で実現できるようです。ただし、正式にサポートされている方法ではないので、あくまでも自己責任で行うように推奨されています。バックアップをきちんと取ってから試してみましょう。
以下、私の環境で実際試してみた際の手順です。
1.SDK の上書き
AIR2.7 SDKをFlashCS5.5で作成するコンテンツで利用するには、ダウンロードしたファイルを解凍し、解凍されたファイル一式を、FlashCS5.5がインストールされているディレクトリ内の「AIR2.6」フォルダの中に配置するのが簡単です。
(※正式にサポートされた方法ではないので、試す場合には自己責任でお願いします)
(2011/06/19追記:SDKを置き換えるだけではなく、airglobal.swc の上書き、属性記述ファイルの上書きもしておいた方が良いようです)
この時、元々配置されている「AIR2.6」フォルダには上書きせずに、「_AIR2.6」等のように、必要なときに元の状態に復元できるようにリネームしておき、新たに「AIR2.6」フォルダを作成し、その中にAIR2.7SDKの中身を入れるようにしておくのがお勧めです。
2.airglobal.swc の上書き
「Adobe Flash CS5.5/Common/Configuration/ActionScript 3.0/AIR2.6/」フォルダ内の「airglobal.swc」をバックアップ用としてリネームします。
同じ場所に、ダウンロードしてきたAIR2.7SDK内の「/frameworks/libs/air/」内にあるairglobal.swcをコピーし、置き換えます。
3.属性記述ファイルの上書き
「Adobe Flash CS5.5/Common/Configuration/Players/」を開き、
・AdobeAIR2_6.xml
・AiriPhone.xml
・Android.xml
の3つのファイルをコピーし、バックアップ用にリネームしておきます。
さらに、それぞのれのxmlファイル内の「player タグ」の「version 属性」を 11 から 12 に変更します。
Android.xml | <player id="android_0" version="12" asversion="3" minasversion="3"> |
AiriPhone.xml | <player id="PFI1_0" version="12" asversion="3" minasversion="3"> |
AdobeAIR2_6.xml | <player id="AdobeAIR2_6" version="12" asversion="3" minasversion="3"> |
これでOKです。きちんとAIR2.7SDKを使って書き出す設定になっているかどうかを確認するには、適当なAndroid向けアプリを作成し、Flashドキュメントと同じ階層に作成されるアプリケーション設定ファイル(○○-app.xmlファイル)を開いてみて、名前空間が「2.7」になっているかどうかをチェックしましょう(CS5.5では通常は「2.6」です)。
これで FlashCS5.5でもAIR2.7向けのアプリケーションが書き出せるようになります。
初期設定であるAIR2.6向けのアプリケーションの書き出しに戻したい場合には、AIR2.7SDKを解凍した「AIR2.6」フォルダの名前を適当な物にリネームし、「_AIR2.6」のようにリネームしておいたフォルダの名前を元に戻し、同じようにairgloabla.swc、属性記述ファイルも元に戻せばOKです。
特にiOS向けのアプリを作成する際には、AIR2.7にするだけで「あれだけ画面描画速度で悩んでたのはなんだったんだ」と思うくらい全然速度が変わります。お勧めですよ。特にCPU描画速度が物凄く変わります。
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2011/06/15 吉岡 梅
2011/06/19
追記しました。